子どもがご飯を食べない時、親はかなり焦ります。
せっかく用意したのに食べない。
一口も食べない。
口を開けない。
出したものを嫌がる。
泣き出す。
遊び始める。
こうなると、親としては不安になります。
「栄養は大丈夫なのか」
「このまま寝たら夜中に起きるのではないか」
「ちゃんと食べさせないといけないのではないか」
「妻がまたヒステリックになるのではないか」
そう思うのは普通です。
ただ、子どもが食べない時ほど、親が焦らないことが大事です。
焦ると、食卓の雰囲気が悪くなります。
食卓の雰囲気が悪くなると、子どもはさらに食べにくくなります。
だから、食べない時こそ、まず空気を整える必要があります。
この記事で想定している時期
この記事は、主に離乳食期から、子どもが一人である程度食べられるようになるまでの時期を想定しています。
親が横で補助しながら食べさせる。
スプーンで少し手伝う。
食べない時に声をかける。
好き嫌いが出てくる。
食事中に泣いたり、嫌がったりする。
そういう時期の話です。
完全に授乳やミルク中心の乳児期ではなく、また小学生以降の食育全般の話でもありません。
まずは親が落ち着く
子どもが食べない時、最初に必要なのは、親が落ち着くことです。
「食べなさい」
「もう一口」
「ちゃんと食べて」
「なんで食べないの」
こう言いたくなる気持ちは分かります。
でも、親が焦るほど、子どもは食べにくくなります。
食卓の雰囲気が悪くなる。
子どもが緊張する。
泣く。
余計に食べない。
妻がヒステリックになる。
こうなると、悪循環です。
父親側はまず、
「今日は食べない日かもしれない」
「まず一口からでいい」
「食卓の雰囲気を悪くしないことを優先しよう」
と考える。
これが最初です。
今出ている食事の中で「食べるもの」を探す
子どもの食事では、最初から全部を食べさせようとしなくていいと思っています。
まず見るべきなのは、今出ている食事の中で、子どもが普通に食べるものがあるかどうかです。
白ごはんなら食べるのか。
うどんなら食べるのか。
パンなら食べるのか。
バナナなら食べるのか。
汁物なら飲むのか。
納豆なら進むのか。
めかぶなら食べるのか。
その瞬間の食事では、まずその「食べるもの」を主軸にします。
食べるものが見つかったら、その流れを止めないようにします。
白ごはんなら食べる。
それなら、まず白ごはんを食べさせる。
うどんなら食べる。
それなら、まずうどんを食べさせる。
その流れの中で、食べなさそうなものを少しだけ試します。
主食におかずを少し混ぜる。
汁物の具を少し挟む。
副菜をほんの少しだけ出す。
嫌がったらすぐ戻す。
また食べるものに戻して流れを作り直す。
これでいいと思っています。
最初から全部を均等に食べさせようとすると、食事全体が止まることがあります。
でも、食べるものを主軸にすれば、少なくとも食事の流れは続きます。
ご飯の温度は、少し冷めた方が食べる場合もある
子どもが白ごはんを食べない時、温度も見た方がいいです。
大人の感覚だと、温かいご飯の方がおいしいと思いがちです。
でも、子どもによっては、少し冷めていた方が食べやすい場合があります。
熱いわけではなくても、子どもにとっては温度が気になって口を開けないことがあります。
だから、ご飯を出す時は温度を確認します。
熱すぎないか。
温かすぎて嫌がっていないか。
少し冷めた方が食べやすそうか。
ここを見ます。
温かい状態で食べない場合は、いきなり普通の一口を食べさせようとしなくていいです。
ごはん一粒を食べさせながら、通常量のご飯を少し冷ましておく。
これが意外と使えます。
ごはん一粒で「口に入れる・飲み込む」流れを作る。
その間に、ご飯の温度を子どもに合う状態に近づける。
ご飯を冷ます時間も、ただ待つのではなく、食事の入口を作る時間にできます。
ごはん一粒からでいい
子どもが普通の一口を嫌がる時は、無理にその量を食べさせなくていいです。
ごはん一粒からでいいと思っています。
スプーンにごはんを一粒だけ取って、子どもの口に運ぶ。
本当に一粒でいいです。
目的は、ごはん一粒でお腹を満たすことではありません。
目的は、流れを作ることです。
口に入れる。
飲み込む。
もう一粒食べる。
少しずつ量を増やす。
普通の一口に戻していく。
この流れを作るために、ごはん一粒から始めます。
大人から見ると、ごはん一粒なんて食べたうちに入らないと思うかもしれません。
でも、食べない子どもにとっては、
口に入れる。
飲み込む。
次を食べる。
この流れを作ることが大事です。
一粒すら嫌がる時は、10分くらい食事を忘れる
ただし、ごはん一粒すら嫌がる時もあります。
ごはん一粒を見せただけで嫌がる。
口を閉じる。
泣く。
のけぞる。
食事そのものを拒否する。
こうなった時は、無理に続けなくていいと思っています。
その時は、10分くらい食事のことを忘れてください。
まず子どもを落ち着かせる。
抱っこする。
水を少し飲ませる。
別の話をする。
おもちゃや絵本など、食事以外のことに意識を向ける。
「今は食事したいタイミングじゃないのかもしれない」
そのくらいに考えていいです。
食べない子どもに食事を押し続けても、食べるようになるとは限りません。
むしろ、食事そのものが嫌な時間になることがあります。
だから、ごはん一粒すら嫌がる時は、一度食事から離れていいと思っています。
10分くらい食事のことを忘れて、子どもを落ち着かせる。
そのあと、また一粒から始める。
食事は戦いではありません。
子どもが食べる流れに戻れるように、父親側が一度空気をリセットすることも大事です。
好きなものを入口にする
子どもが食べない時は、その子にとって食事の入口になるものを持っておくと楽です。
我が家の場合、子どもは納豆とめかぶが好物でした。
なので、食事の時には、日替わりで納豆とめかぶを交互に出していました。
これは「納豆とめかぶを出せば正解」という話ではありません。
うちの子の場合は、それが入口だっただけです。
別の家庭なら、うどんかもしれません。
バナナかもしれません。
味噌汁かもしれません。
ふりかけご飯かもしれません。
大事なのは、子どもが食べやすい入口を持っておくことです。
最初から苦手なものを食べさせようとして食事全体が止まるくらいなら、好きなものから入って流れを作る方が現実的です。
食事を楽しい時間にする
食事は、本来楽しく食べるものだと思っています。
だから、食べさせることばかりに集中しすぎなくていいです。
子どもと話す。
「おいしいね」と言う。
今日あったことを聞く。
少しふざける。
子どもと盛り上がる。
その中で、気づいたら主食が進んでいることもあります。
子どもと盛り上がりすぎて、
「あ、このおかずあげるの忘れてたわ」
くらいの気持ちでいいと思っています。
食事は採点ではありません。
親子で楽しく食べて、あとから思い出したようにおかずを少し出す。
そのくらいの余裕があった方が、子どもも食べやすいです。
テレビを使う時は、食事の流れを作る補助として使う
子どもの食事中にテレビを見せるかどうかは、家庭によって意見が分かれると思います。
私は、絶対にダメとは思っていません。
もちろん、テレビなしで落ち着いて食べられるなら、それがいいです。
ただ、現実にはそううまくいかない日があります。
食べない。
泣く。
親が焦る。
妻がヒステリックになる。
食卓の雰囲気が悪くなる。
そうなるくらいなら、テレビを使ってでも食べる流れを作る方がいい場合もあります。
ただし、テレビをただ見せっぱなしにするというより、食事の補助として使う感覚です。
我が家では、テレビを見せる時も、
「見てもいいけど、ごはんだけはちゃんと食べよう」
というように声をかけていました。
そして、少しでも食べられたら褒める。
「食べられたね」
「ちゃんと口に入ったね」
「えらいね」
こういう声かけをしていました。
テレビを使うこと自体が目的ではありません。
テレビで子どもの気持ちを少し落ち着かせながら、食事の流れを作る。
そのための補助として使う感覚です。
育児は理想論だけでは乗り切れません。
食卓の雰囲気を悪くしないこと。
子どもが少しでも食べること。
親がキレないこと。
そのための手段として、テレビを使う日があってもいいと思っています。
まとめ
子どもが食べない時は、親の理想を一度下げることも大事です。
完食ではなく、一口。
一口が無理なら、ごはん一粒。
一粒すら無理なら、10分リセット。
そこからでいいと思っています。
見るべきなのは、
- 今食べるものは何か
- ご飯の温度は合っているか
- ごはん一粒からなら入れるか
- 一度食事から離れた方がいいか
- 好きなものを入口にできるか
- テレビを使うなら食事の補助として使えているか
- 食事が怖い時間になっていないか
こういう部分です。
ごはん一粒は、お腹を満たすためではありません。
食事の流れを作るための最初の一手です。
そして、一粒すら無理なら、いったん食事から離れていいです。
食事は戦いではありません。
子どもがまた食べる流れに戻れるように、父親側が焦らず空気を作る。
それが大事だと思っています。
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